怖いのは宗教だけじゃない

2025年3月25日に、東京地裁統一教会に解散命令を出しました。これにより、安倍晋三氏を暗殺した山上徹也容疑者が、教団に一矢報いた形になりました。テロを賛美する訳にはいきませんが、恐らくこれは日本にとって最後のチャンスです。

統一教会は1951年に韓国で創設されたキリスト教系の新興宗教であり、救世主(メシア)を僭称する教祖の文鮮明は世界中でカルトと認識されています。統一教会は日本の政治家と信者を徹底的に利用して、膨大な資金と、強い政治力を持つに至りました。

また、統一教会には韓国をアダム国家、日本をエヴァ国家とする教義があり、日本は日韓併合による植民地支配で朝鮮半島に迷惑をかけたから、心からの謝罪と贖罪を続け、全財産を捧げなければならないと説いています。

 

我が国としては到底受け入れられないトンデモ教義を掲げる統一教会ですが、1964年に日本でも宗教団体と承認され、安倍晋三氏の祖父であり、総理大臣を務めた岸信介の自宅の隣に本部教会を移しています。

岸氏は、日本共産党の台頭と、反安保闘争の激化を憂い、反共思想を持つ文鮮明味方と誤認したのでしょう。文鮮明は1968年に反共政治団体国際勝共(しょうきょう)連合を韓国で創設し、名誉会長に日本船舶振興会会長の笹川良一氏を迎えています。

自民党統一教会を反共の戦友と考えていたのかも知れませんが、統一教会は創設当初から徹底して反日です。笑顔ですり寄る詐欺師を排除出来ず、なあなあの関係のまま後顧の憂いを断つ事も出来ないのは、日本の悪しき伝統と言えましょう。

 

日本は有史以来、外国からの大規模な侵略を2回しか経験していない所為か、国家が治安維持装置や生活保全機構と認識している人が極端に少ないです。その認識の甘さから、武装なら侵略される事は無いと信じ込んでいる人が大勢居ます。

その認識は、現在進行形で侵略されているチベットウイグルウクライナを見ても、危機感を覚えられない程に歪んでいます。何せ、東大の女性名誉教授が「敵の方がもっといい男かもしれない」と主張しても、全く非難されないくらいですから。

本当に怖いのは、思想や宗教そのものではなく「認知の歪み」です。日本人は認知の歪みに鈍感で、その根底に病理がある事を見抜けません。だからイジメや各種ハラスメントが横行したり、無自覚にカルト宗教が育つ土壌を作ったりするんです。

 

実の所、思想や宗教に狂うのと、趣味や推し活に依存するのは、そんなに変わりません。メンタルに問題がある人ほど、何かに没頭して我を忘れたがるものですが、そうやって自分自身から逃げているんです。

オウム真理教麻原彰晃にしても、逮捕後は現実逃避の末に精神崩壊しています。絶対幸福を説く最終解脱者とやらが苦に落ちるなど笑い話にもなりませんが、マインドコントロール済みの信者にその事実を突きつけても認める事はありません。

生き辛さを抱える人が、思想や宗教に逃げ込んだり、ゲームやアニメに嵌まるのはよくある話です。それが癒しと学びに繋がれば良いのですが、認知の歪みや自己正当化の原因と化したり、現実逃避している事に気づけなくなっているなら問題です。

 

宗教アレルギーは戦後日本の宿痾ですが、己が認知の歪みを宗教に責任転嫁している部分がかなりあると思います。みんな宗教の事なんかロクに知らずに、気分だけで怖いとかキモいとかダサいとか言っているのは、そういう空気があるからです。

カルト宗教が権力にすり寄るのは今に始まった事ではないですし、実際に自民党と長期に渡って連立しているヤバい宗教政党もあります。でも、アイツ等は選挙で落とせるんだから、知らぬ存ぜぬで通すのは無責任が過ぎるというものです。

新しいカルト宗教はいくらでもスポーンしますが、権力と結びつくまでには時間がかかります。巨大化したカルト宗教が軒並みグラついている今こそ、政治と宗教の癒着を引っぺがし、認知の歪みを正す最後のチャンスだと思うんです。

 

個人的には、このチャンスを逃そうものなら、日本は共産主義国家か、イスラム教に飲み込まれてしまうのではないかと心配でなりません。